PMS(月経前症候群)の治療について
女性医学学会の視聴を頑張ってます。
今回は臨床(一般の診察)に役立つ講演が盛りだくさんでとても勉強になってます。
PMS(月経前症候群)の治療について精神科の先生の講演もありました。
私たち産婦人科医はPMSに低用量ピルを使います。
低用量ピルで排卵を抑制することで、排卵前後の気分変調がなくなります。
また、ホルモン状態を低く安定させて、ホルモンの変動がなくなります。
月経前の浮腫や頭痛、お腹の張り、ニキビの悪化などは低用量ピルがよく効きます。
イライラなど軽度の精神症状にもピルが効きます。
でも、精神症状が強い場合はピルが効かないことがあるかもしれません。
PMSの中でも精神症状が強くて日常生活に支障を来す場合をPMDD(月経前不快気分障害)といいます。
ストレスが症状を悪化させることもあるので、カウンセリングをすることもあるようです。
生活指導、特に症状日記が有効なこともあるようです。
症状日記はすぐに始められるので、記録をつけてみてもいいですね。
それから、精神科では抗うつ剤を使うこともあるそうです。
ピルは妊娠の希望のない若い方でしたらだいたい使えますので、まずはピルから試してもいいと思います。