PMS(月経前症候群)は、月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状です。
月経開始とともに軽快ないし消失します。
原因ははっきりとわかっていませんが、女性ホルモンの変動が関わっていると考えられてます。
排卵の後のホルモンの影響が考えられるので、排卵を抑える治療でPMSの改善が期待できます。
そのため、PMSの治療に低用量ピルを使うことがあります。
とても良く効きます。
最近、PMSの治療目的でミレーナを希望して受診される方がいます。
複数人続いたので、どうやらそういう情報が広がっているのでしょうか?
ミレーナは子宮の中に入れるホルモンのお薬です。(現在、城西病院では取り扱っておりません。)
元々は避妊具として開発されたものですが、
出血量が減ったり、月経痛が楽になるので、
過多月経、月経痛、子宮腺筋症などの治療目的で使うことができるようになりました。
子宮の中に入れるということと、子宮内膜へのホルモンの作用で、避妊効果はとても高いのですが、排卵は一般的に保たれます。
一方、月経痛が辛い女性はPMSになりやすいというデータがあります。
そこで、患者さんには次のように説明してます。
ミレーナはPMSの治療にはならないけど、月経痛が軽くなってPMSが緩和する可能性はあります。