HPVワクチンで前がん病変が減った
今年度よりHPVワクチン定期接種の積極的勧奨が再開したことを受け、リーフレットの作成してます。
リーフレットはキャッチアップ世代をターゲットに作成する予定です。
キャッチアップ世代って?
無料接種の対象には、17歳~25歳(1997年度~2005年度生まれ)の接種を逃してしまった世代も含まれます。
これをキャッチアップといいます。
6~7月頃に自治体から通知がお送られてくると思いますが、すでに4月から無料で接種できますので、早めに接種してください。
さて、本日はHPVワクチンで前がん病変が減ったという研究データの話です。
2015年4月~2017年3月の間に子宮頸がん検診を受けた20歳から29歳までの女性が対象です。
CIN2(中等度異形成)の発生リスクは76%減少。
CIN3(高度異形成・上皮内癌)の発生リスクは91%も減少してました。
概要はこちらからご覧いただけます。
「日本の若年女性における子宮頸部高度扁平上皮内病変の発生に対するHPV ワクチンの効果」(YOKOHAMA HPV PROJECT)
日本でもHPVワクチン接種率が高かった世代があります。
1995年度~1998年度生まれの女子の接種率は70%以上でした。
そのため日本でもHPVワクチンで前がん病変が減ったという報告が出始めているのです。
HPVに感染してからがんになるのに10年くらいかかると言われてますので、
そのうちにHPVワクチンでがんが減ったという報告も出てくると思います。
実際に、日本より早くワクチンを導入した海外の国からは、ワクチンでがんが減ったという報告が出ています。