排卵を止めてもいいんですか?
先週「生理止めちゃっていいんですか?」の話を書きましたが、
今日は「排卵止めちゃっていいの?」の話です。
排卵(はいらん)という言葉は難しい単語のようです。
患者さんに「排卵って知ってる?」って聞くと、
「知らない」という中高校生は割と多いです。
排卵は卵巣から卵(卵子)が飛び出すことなんだよ。
卵は精子と巡りあえば妊娠するけど、
妊娠しなければ2週間後に出血して月経が来るんだよ。
と説明してます。
月経痛などの治療でホルモン剤を使う場合、
そのメリットに排卵を止める作用があることを話します。
大人は「避妊をする必要もないのに、排卵を止めていいんですか」と思うようですね。
一方、子どもたちはそういう話を素直に理解してくれます。
排卵って卵巣がんの原因になるからね(※)、
妊娠希望なければ排卵は無い方がいいよね。
ホルモン剤で排卵止めれば、卵巣がんの予防にもなるよ。
妊娠する回数が減った日本人女性は、
一生のうちの排卵回数が450~500回になります。
ホルモン剤で排卵止めちゃっていいんですか?
今、妊娠の希望がなければ排卵は止めた方がいいですよ。
(※)卵巣がんの原因は諸説ありますが、排卵のとき卵巣の表面にできる傷が関連していると考えられていて、排卵回数が多いほど卵巣がんのリスクが高まります。