産婦人科医ひまわり先生のブログ

月経前に食欲が増すのはどうして?

月経前に食欲が増すのはどうして?

#低用量ピル、月経

月経のリズム(月経周期)は、エストロゲンとプロゲステロンという2種類の女性ホルモンが関与してます。

このホルモンの影響で、食欲や体重の増減が起こります。

私も月経があった頃、低用量ピルを飲む前のことですが、月経前は体は浮腫むし、体重は増えるし、イライラするし、不機嫌のピークで家族に迷惑をかけてました。

体調がいいのは月経が終わってから排卵にかけての1週間。

排卵期には、体重が最低値になることが多いようです。

ネズミ、ヤギ、ヒツジ、ブタなど多くの動物において、発情期(排卵期)には食べる量が減ります。

サルでも排卵期に食欲が落ち込み、排卵後の黄体期に食べる量が増えます。

人間も同じです。

排卵後に分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)が食欲を増加させます。

また、体の中に水分がたまって浮腫みます。

食欲増加と水分貯留により、月経前は1~2㎏体重が増えることがあります。

どうして月経前は食欲が増すのでしょうか?

月経前と考えるのは正しくありません。

排卵は妊娠するために起こる現象。

人間も動物ですから、本来ならば排卵後は妊娠が成立しているはず。

妊娠していることを前提に体が反応します。

妊娠に備えて体内に脂肪を蓄えなければなりません。

そのため月経前、おっと間違い、排卵後は食欲が亢進するのです。

でも、よく考えてみましょう。

妊娠の希望がない女性にとって、妊娠に備えた食欲亢進はマイナス面しかありません。

皆さんはどう思いますか?

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