女性の鉄欠乏性貧血
若い女性(20歳~40歳代)の5人に1人は鉄欠乏性貧血があるそうです。
主な原因はもちろん月経ですね。
大きなナプキンが売れるのも、
経血量が多い方がたくさんいらしゃるからです。
先日のブログで低用量ピルの普及が進んできたと書きましたが、
ピルを飲むと出血量が減るので貧血女子は減るはずです(※)。
実際にピル服用中の患者さんに年1回血液検査をしているのですが、
貧血の方はほとんどいません。
(※ピルの代わりに黄体ホルモンのジェノゲストという薬を処方することもあります。)
それでは閉経後の貧血はどうでしょうか?
閉経したら出血無くなるので、
貧血にはならないはず・・・ですよね。
先日も60代の方が体がだるくてめまいがすると言って受診されました。
「更年期症状ではないか?」というのですが、
血液検査をしたら鉄欠乏性貧血でした。
月経はないので、体のどこかから出血している可能性を考えます。
便潜血の検査をしたら陽性で、
精密検査をしたところ大腸がんでした。
このように閉経後に鉄欠乏性貧血を認めれば、
原因が大腸がんや胃がんであることが少なくありません。
横浜市民は大腸がん検診(便潜血)を無料で受けられます。
40歳以上が対象です。
当院でも検診できますので年1回は大腸がん検診も受けましょう。