頭痛の漢方
頭痛の漢方にはいろいろありますが、
本日は呉茱萸湯(ごしゅゆとう)という漢方をご紹介します。
最近は頭痛の患者さんが増えているようですね。
頭痛外来というのもできてきましたし、
当院の患者さんでも、鎮痛剤が欲しいのでというので、
話を聴くと、頭痛に使うと答える方が多いです。
頭痛は複数の様々な要因が重なって起こるのだと思いますが、
冷えが原因の場合もあります。
体が冷えていて頭痛が起こっているのに、
鎮痛剤を使えばさらに体が冷えてしまいます。
呉茱萸湯には体を温める薬草が入ってます。
- 呉茱萸(ごしゅゆ)
- 人参(にんじん)
- 大棗(たいそう)ナツメ
- 生姜(しょうきょう)ショウガ
温めて痛みと吐き気をとる生薬の組み合わせです。
- 効能・効果には
習慣性片頭痛、習慣性頭痛、嘔吐と書いてあります。
片頭痛の多くの方は冷え症で、女性に多いですね。
発作時には吐き気、嘔吐がある人もいるので、
呉茱萸湯がぴったり効くことがあります。
1日3回服用する場合もありますし、
痛い時に頓服で効果がある方もいます。
冷え症の漢方に当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)という処方がありますが、
普段は当帰芍薬散をベースに飲んで、
頭痛が起きたら五苓散を頓服で飲むという方もいます。
呉茱萸湯は苦くて飲みにくい漢方ですが、
飲んでみて「美味しい」と思ったら体に合っているのだと思います。