産婦人科医の願い
作成中のHPVワクチンリーフレットの一部をご紹介します。
ご紹介するページは、仲間の産婦人科医が熱い思いで執筆したものです。
わたしたち産婦人科医師は、HPVワクチンとがん検診の併用で
この様な患者さんを一人でも減らしたいと願っています
- がん検診で浸潤がんが見つかった時、Aさんは32歳。
- 1歳と3歳の女の子のママでした。
- 妊娠中に受けたがん検診は異常がなかったのでショックでした。
- すでに手術ができない状態で、
- 抗がん剤や放射線治療のため入退院を繰り返しました。
- 一時は回復したものの、転移が見つかり2年後に娘たちを残して他界されました。
子育て世代の女性を襲う子宮頸がんは、マザーキラーと呼ばれています。
- 24歳のBさんは、待望の第一子を妊娠。
- 喜びもつかの間、妊娠初期の検診で浸潤がんが見つかりました。
- Bさんの命を救うためには、できるだけ早い手術が必要でした。
- 子宮は16週の赤ちゃんが入ったまま摘出されました。
30代までにがんの治療で子宮を失ってしまう女性は、年間1000人です。
- Cさんは28歳の時に高度前がん病変と診断さました。
- 定期的な通院検査中、30歳で初期のがんに進展し、
- 円錐切除術(子宮の入り口の一部を切除)を受けました。
- 32歳で妊娠。
- 早産徴候がみられたため約2か月間入院し、
- 予定より2か月早い32週での出産となりました。
円錐切除術を受ける人は、年間1万4千人。子宮は残せますが、術後に妊娠した方の20%が早産となります。
日本でもHPVワクチンを接種した世代がいますので、ワクチンの効果が報告され始めてます。
HPVワクチンで高度前がん病変が約80%減ったという報告もあります。
子宮頸がんはワクチンと検診で予防できるのです。