漢方 生薬は何が入っているのかな?
昨日は月経痛の処方に「きゅう帰調血飲第一加減」というのがあり、
エキス剤の当帰芍薬散と桂枝茯苓丸を合わせると、似たような処方になるという話をしました。
実際に2種類のエキス剤を合わせるとどうなるのでしょうか?
【当帰芍薬散】
当帰、芍薬、センキュウ、朮、茯苓、沢瀉
【桂枝茯苓丸】
桂枝、茯苓、牡丹皮、桃仁、芍薬
それぞれの生薬の働きを見てみましょう。
① 当帰、芍薬、センキュウ・・・平滑筋の鎮痙作用(子宮の収縮をしずめる)
② 桃仁、牡丹皮・・・うっ血(お血)を除く
③ 朮、茯苓、沢瀉・・・水をめぐらせる(利水作用)
④ 桂枝、当帰、センキュウ・・・血行をよくする
このように2種類のエキス剤を合わせると、子宮の収縮を抑えて、お血を除き、血行を良くして月経痛を改善する処方になります。
ただし、便秘がある場合は他の漢方、桃核承気湯や通導散などが処方されることがあります。