産婦人科医ひまわり先生のブログ

日本の性交同意年齢は低すぎる

日本の性交同意年齢は低すぎる

#人権、性教育

性交同意年齢って聞いたことがありますか?

「性交同意年齢」とは、性行為への同意を自分で判断できるとみなされる年齢の下限です。

皆さんは何歳くらいなら性交同意能力があると考えますか?

高校生以上?

中学3年でしっかり性教育を受けていれば、高校1年生なら性交をするかしないか自分で判断できるかもしれません。

実は、日本の刑法では性交同意年齢は13歳です。

2017年に刑法が改正され、女子だけでなく男子への被害も犯罪の対象になりました。

しかし、13歳という性交同意年齢の引き上げはされませんでした。

それについての国の見解は次の通りです。

「13歳の性的自由を過度に制約することになるため性交同意年齢の引き上げはしない」

この見解、どう思いますか?

海外では性的同意年齢を引き上げ、少なくとも性的同意年齢より前に性教育を完結させようという姿勢がみられます。

「性交に同意できる」ということは、何が行われ、結果として何が起こるのか、社会規範や利益・不利益を含めて知っており、自己決定ができる判断能力があることが条件だからです。

関係性を育み人権やジェンダー感覚を身につける教育には時間がかかることから、5~6歳から性教育を開始している国もあります。

日本においても、子供を狙った性暴力や性虐待が少ないことから、「いのちの安全教育」として同意や関係性、性暴力の防止に関する教育を開始することになりました

期待するとともに、産婦人科医も全力で協力いたします。

※本日のブログは、日本産婦人科医会報2021年12月号「セクシュアル&リプロダクティブ・ヘルス/ライツの一翼を担う包括的性教育」を参考にしました。

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