産婦人科医ひまわり先生のブログ

小説「8050」とミステリと言う勿れ

小説「8050」とミステリと言う勿れ

#人権、性教育#子育て、思春期#読書、本

これから小説を読もうと思っている方、ネタばれ少しあります。

8050問題とは、80代の親と50代の引きこもりの子の問題からきたネーミングです。

私はハチゼロゴーゼロって読んでましたが、「ハチマルゴーマル」が正しいらしいです。

林真理子さんの最新小説「8050」を読みました。

さすが林真理子さん、流れるような文章はもちろんですが、素晴らしい展開でした。

小説では、引きこもりの原因はいじめでした。

引きこもりから抜け出すために、父、弁護士、息子、友人と繋がっていき、最後は明るい未来が予想できそうな終わり。

それなりに展望のある結末だったのですが、何か引っかかる感じが残りました。

モヤモヤしていたそんな時に

「ミステリと言う勿れ」で整くんがいい事言ってました。

バスジャックの話、第2話か第3話だったと思います。

「いじめられて逃げたかった」と告白する人質の一人に、

整くんはこう言いました。

「僕は常々思ってるんですが、

どうしていじめられている方が逃げなきゃならないんでしょう。

欧米の一部ではいじめてる方が病んでいると判断するそうです。

いじめなきゃいられないほど病んでる。

だから、隔離して、カウンセリングを受けさせて、癒すべきだと考える。

でも日本は逆です。

いじめられてる子に逃げ場を作って何とかしようとする。

でも逃げると学校にも行けなくなって、損ばかりすることになる。

DVもそうだけど、どうして被害者側に逃げさせるんだろう。

病んでたり迷惑だったり恥ずかしくて問題があるのは加害者の方なのに。」

整くん、いい事言うね。

ホント、その通りだ。

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