産婦人科医ひまわり先生のブログ

子宮腺筋症 治療する、しない

子宮腺筋症 治療する、しない

#子宮内膜症/腺筋症、子宮筋腫

子宮内膜症学会(エンドメトリオーシス学会)WEB開催中です。

盛りだくさんの内容の中から、本日は子宮腺筋症のお話です。

子宮内膜症と子宮腺筋症は発生原因が異なり、治療方法も異なる点があることから、現在では違う疾患として扱われています。

しかし、どちらも子宮内膜組織の病気ということで、内膜症学会では腺筋症の発表もたくさんあります。

内膜症は子宮以外の場所に子宮内膜が発生する病気で、腺筋症は子宮筋層にできる病気です。

腺筋症の主な症状は、月経痛と過多月経です。

病気本体の治療には黄体ホルモン剤や閉経療法、手術などがあります。

<子宮腺筋症の治療>

・ジェノゲスト(内服の黄体ホルモン)

・ミレーナ(子宮内に入れる黄体ホルモン)

・低用量ピル(黄体ホルモンが含まれてます)

・閉経療法(内服、点鼻、注射など)

・手術治療

症状が軽ければ経過観察を希望する方もいます。

貧血があって鉄剤だけ内服している方もいます。

症状がなければ病気の治療しなくてもいいのでしょうか?

子宮腺筋症があると、妊娠率が低くなり、流産率が高くなることがわかりました。

したがって、子宮腺筋症がある方は、現在症状がなくても、将来妊娠希望があるなら治療した方がいいです。

よろしくお願いします。

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