動脈硬化 閉経後に気をつけたいこと
のぼせ、ほてり、発汗といえば、更年期症状ですね。
多くの女性が閉経前後に経験していると思います。
私なんかもうすぐ60歳なのに、まだ、たま~~にのぼせます。
症状が出れば気になるし、生活に支障をきたすようなら治療しようと思いますよね。
毎日、そんな患者さんが必ずいらっしゃいます。
HRT(ホルモン補充療法)がとても良く効きますので、試してみてください。
続けるかどうかは、その後で考えればいいです。ただし、HRTができない方もいますのでご注意ください。
このように、更年期症状は「症状」があるので、困った場合は受診してすぐに対応ができます。
ところが、閉経後、気がつかないうちに進行する病気があります。
動脈硬化と骨粗鬆症です。
エストロゲンにはLDLコレステロール(悪玉)を下げて、HDLコレステロール(善玉)を上げる作用があります。
したがって、閉経してエストロゲンが減少すると、LDLが上がって、HDLが下がります。
ほとんどの女性で脂質異常症が起こりますが、それが当たり前と思って放置すると動脈硬化が進行します。
動脈硬化が進行して、いきなり心筋梗塞や脳梗塞になるんです。
発症してからでは遅いです。
脂質異常症って診断されたらすぐに治療をしましょう。
もちろん、食事から気をつけてもいいですし、運動を始めてもいいです。
それから、エストロゲンにはLDLコレステロールを下げる作用があるので、HRTをするのも一つの方法です。
閉経前後早期にHRTを開始することで、動脈硬化を予防できると言われてます。
これ、ホントの話です。
(ただし、既に動脈硬化が起きている場合は、動脈硬化の進展を促進する可能性があるので、逆に危険な場合があります。)