低用量ピル 40歳過ぎても飲めるの?
40歳以上のピルの処方・・・
40歳以上は慎重投与ですが、禁忌ではありません。
したがって、特に問題なければ閉経まで処方は可能です。
ただし、
① 年齢が上がるほど血栓症のリスクは高くなり、
② 飲み始めの1~3か月間が血栓症を起こしやすいので、
40歳過ぎてピルを始めたいです!と言われた場合は慎重にならざるを得ません。
今はピルに代用できるいい薬が他にもありますから、別の薬を提案させていただくこともあります。
一方、「以前からピルを飲んでます。40歳になりました。ピルを継続したいです。」
という場合は、特に問題なければ継続は可能です。
1年前に低用量ピルのガイドラインが改訂されました。
そこには次のように書かれてます。
40歳以上の未閉経者では、加齢以外に心血管障害を高める臨床所見(習慣性喫煙、高血圧、糖尿病など)を認めない場合は一般的に閉経または50歳になるまで処方が可能である。・・・
この部分は、今回の改定で大きく変わったとところです。
旧ガイドライン(2015年)では、40歳以上の慎重投与を強調しすぎてしまい、40歳になったらピルを処方してはいけないと勘違いしてしまった先生がいたということで、今回の改定では柔らかな言い回しになってます。
新ガイドラインでは、
何歳まで投与可能か?という質問の答えは、
1.健常女性に対しては閉経まで投与することができるが、50歳以上は投与しない.
2.40歳以上の未閉経者に対して投与可能であるが、有益性と危険性について十分に検討する.
となってます。
そういうわけですので、オーダーメイド医療ですね。
ご相談しましょう。