ピルは卵巣がんを予防する
今日はピルについて熱く語らせていただきます。
ピルはもともと避妊薬として、排卵を抑える薬として開発されました。
健康な女性が飲むものなので、安全性にはかなりこだわってます。
最近では超低用量ピルといって、ホルモン量の少ないピルが主流になりつつあります。
昨日のブログに出てきたジェミーナも超低用量ピルです。
他に、ヤーズ、ヤーズフレックス、ルナベルULD、ドロエチ、フリウェルULDなども超低用量ピルです。
いずれも月経痛(月経困難症)の治療薬として保険適用があります。
このように、ピルには避妊だけでなく月経痛の治療効果があります。
さらに、子宮内膜症の予防や治療、子宮体がんの予防、そして卵巣がんの予防など、多くの副効用があるので、日本女性にはなくてはならない薬だと思います。
卵巣がんが予防できるなんてすごいと思いませんか。
卵巣がんの原因は、排卵によって卵巣が傷つくことだと言われています。
卵巣から卵子が飛び出すときに傷ができます。
人間の体の中で、毎月そのような傷が起こっている場所は他にありません。
女性って本当に大変なんです。
卵巣がんは「沈黙の病気」とも言われることがあり、早期発見が難しく、
だからこそ、予防できるなんてすごいじゃないですか。
それではどれくらいの予防効果があるのでしょうか。
5年以上のピルの服用で卵巣がんになるリスクは60%減少、
12年以上の服用で80%減ります。
そして、この効果はピルをやめた後も継続します。
私は、卵巣がん予防と子宮内膜症予防の観点から、思春期で月経がはじまったら全ての女性にピルを飲んで欲しいと思ってます。
思春期のお嬢さんをもつお母様、お父様、関係者の皆様、どうぞその子の将来のことを考えてあげてください。