産婦人科医ひまわり先生のブログ

ジェノゲストって本当にいい薬だ♡

ジェノゲストって本当にいい薬だ♡

#子宮内膜症/腺筋症、子宮筋腫

「ジェノゲスト」は子宮内膜症の治療薬です。

先発品は「ディナゲスト」と言い、2008年に発売されました。

当時は月々1万円の薬(3割負担で1万円)、処方するのもたまらわれました。

毎月1万円ですから、飲む決断をする患者さんだけでなく、処方するこちら側も勇気が必要。

高い薬ですが、多くの女性が子宮内膜症の痛みから解放されました。

私もその一人です。

ジェノゲスト(ディナゲスト)には本当に感謝してます。

先発品の発売からおよそ10年経過すると後発品が出てきます。

2017年に発売となった後発品の「ジェノゲスト」は月々3千円(3割負担)でした。

それから少しずつ薬価が下がって、2千円以下となり、今年の4月からさらに安くなりました。

子宮内膜症はとても厄介な病気で、痛みで女性は苦しみます。

その疼痛治療はジェノゲストの登場で大きく変わりました。

それまでは手術が必要だった症例でも、外来で薬(ジェノゲスト)で長期に治療することができるようになりました。

また、子宮内膜症は閉経しないと治らない病気ですから、手術しても再発することが多くありました。

そのような再発も、手術後にジェノゲストを使うことで防げるようになりました。

重篤な副作用がなく、何年も安心して使い続けることができます。

私は約10年お世話になりました。

状況によっては、減量して使うこともあります。

ジェノゲストは「黄体ホルモン」という女性ホルモン剤です。

子宮内膜症の病変を直接治療するだけでなく、子宮内膜を薄くさせる作用があります。

定期的な月経はなくなりますが、不正出血が起こることがあります。

この不正出血が患者さんにとって一番困ることだと思います。

続けて欲しいので、相談しながら処方してます。

1日2回飲む薬なので、2回飲むのが大変だという方もいます。

でも、飲み忘れると不正出血が起きやすくなるので、頑張って飲んでねとお願いしてます。

2008年の発売当時の薬価は1錠約500円で、高価な薬だったので、皆さん飲み忘れないように必死で飲んでいた気がします。

安心して飲み続けられるお薬、ジェノゲスト。

子宮内膜症の治療だけでなく、低用量ピルが使えない方にはピルの代わりに処方することもあります。

安全なホルモン剤なので、50歳過ぎても安心して使うことができます。

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