「ハイリスクHPV検査」って何?
HPVとはヒトパピローマウイルスの略で100種類以上が知られてます。
そのうち子宮頸がんの原因となるのが「ハイリスクHPV」という発がん性のあるウイルスです。
ハイリスクHPVは13種類あります。
14~15種類とも言われますが、検査ができるのは13種類です。
これらのウイルスがいるかどうかを調べる検査が「ハイリスクHPV検査」です。
あるいは単に「HPV検査」とも言います。
この検査ではウイルスの種類まではわかりません。
(ウイルスの種類、型を調べる検査は「タイピング検査」とか「ジェノタイプ判定」と言います。)
海外では、子宮頸がん検診にハイリスクHPV検査をしている国があります。
日本でも一部の自治体で細胞診との併用検診が行われてます。
人間ドックのオプションで検査をしたことがある方もいると思います。
その結果、ハイリスクHPV(+)陽性であっても、細胞診が正常であれば心配ありません。
また、将来がんになるというわけでもありません。
感染してもほとんどが免疫の力などで排除(陰性化)されます。
感染が持続した場合は発がんのリスクが高くなるので、
1年に1回の検診は必ず受けるようにしましょう。
また、細胞診異常なし、HPV検査も陰性、どちらも陰性であっても、
1年に1回は検診を受けることをお願いしてます。
話を戻しますが、HPV検査は保険診療で受けることもできます(※)。
子宮頸がん検査(細胞診)でASCUS(軽度病変疑い)という結果の方が対象です。
検査の結果(+)陽性だと皆さんとても不安に思うようですが、
がんではないので心配しないでください。
また、私がこれまで定期的に精密検査をしてきた方でがん化したケースはありません。
ご安心ください。
(※)HPV検査を保険診療でできない施設もあります。