子宮腺筋症:治療の選択肢
子宮腺筋症は、子宮筋層内に子宮内膜あるいはその類似組織が存在する疾患です。
難しいですね。
子宮内膜は子宮の内側にあって、月経のときに剥がれ落ちる部分です。
それが子宮の筋層内(子宮壁内)にできちゃう病気です。
子宮腺筋症の治療についてご説明します。
治療方法は、年齢、妊娠希望の有無、疼痛や出血量の程度、貧血の有無などによって変わります。
1.対症療法
症状が軽症の場合。
疼痛に対しては鎮痛薬、過多月経(出血が多い)に対しては止血剤、貧血には鉄剤による治療をします。
2.ホルモン療法
①閉経療法
子宮腺筋症は女性ホルモンのエストロゲンの刺激で進行する病気です。
低エストロゲン、閉経状態にすることで病巣が委縮します。
長期に治療を続けると骨密度が低下するため、治療は6か月までとなってます。
②黄体ホルモン内服薬(ジェノゲスト)
黄体ホルモンは子宮内膜の増殖を抑えます。
排卵を抑制する作用もあります。
投与期間の制限なく長期に使えます。
③低用量ピル
月経痛を改善させ、出血量を減らす効果があります。
④ミレーナ
子宮の中に入れる黄体ホルモンの薬です。
※それぞれの薬のメリット・デメリットを考慮し、どの薬を使うか考えます。
3.手術療法
①子宮全摘術
妊娠の希望がない場合は、子宮を取る手術も選択肢の一つです。
②子宮腺筋症病巣切除術
妊娠を希望する場合は、病巣だけ切除する手術も検討します。
等
どの治療を選択するかは、先に述べたように、年齢、妊娠希望の有無、疼痛や出血量の程度、貧血の有無、それから病巣の大きさ状態などによって変わってきます。
主治医とよく相談しましょう。