子宮内膜症治療薬 いろいろあります
少し前までは「子宮内膜症って何?」と知らない方がほとんどでしたが、
最近はだいぶ認知されるようになってきたと思います。
子宮内膜症は痛いだけでなく、不妊症の原因にもなるので、
早期治療と予防がとても大事です。
子宮内膜症の治療薬といえば、
30年前は閉経療法と中用量ピルくらいしかありませんでした。
その後低用量ピルが子宮内膜症の治療薬として使われるようになり、
2008年からはジェノゲストという黄体ホルモンも加わり、
子宮内膜症の治療が充実しました。
私も子宮内膜症だったので、一通りの治療をしました。
まず閉経療法、よく効きました。
チョコレート嚢胞(子宮内膜症性卵巣嚢胞)は8㎝から4㎝に縮小。
閉経療法はとても効果がありますが、6カ月しか使えません。
ちょうどその頃、ラッキーなことに、
1999年に低用量ピルが避妊薬として日本で認可されたのです。
それからしばらく低用量ピルで治療し、
2008年からジェノゲスト治療をしました。
私のように治療薬を変更していくこともできますし、
複数の薬を交互に使うこともあります。
そうすることで副作用を軽減したり、効果を高めることもできるようになりました。
閉経療法の新しい薬も出ました。
更年期症状などの副作用が軽くなってます。
ほとんど副作用は気にならないという方が多いです。
最近では閉経療法とジェノゲスト治療を交互に使う患者さんも増えてます。
ありがたいことです。
黄体ホルモンのジェノゲストは、保険適用にもかかわらず、発売当時は3割の自己負担でも毎月1万円でした。
それでも患者さんの満足度は高く、不正出血以外は副作用のない、治療効果が高い薬です。
2017年にジェネリック(後発品)が出て今では月1,700円ほどの負担ですみます。
本当に嬉しいです。
ますます使いやすくなった子宮内膜症の治療薬、多くの患者さんが救われます。
でも、やっぱり子宮内膜症は予防が大事!
10代から低用量ピルで予防することをお勧めします。